エゴマ栽培
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4月〜5月の作業

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文・村上守行、イラスト・矢崎木綿子
1.種の入手
エゴマの種は在来種を使うのが良いです。在来種がない場合は地域に適した品種を入手しましょう。北海道なら9月に収穫できる極早生や早生の品種、東日本では早生または中生、西日本は中生または晩生というのが一般的です。ただし、台風の被害が多いところは極早生を栽培するのも一つの対策となります。 何が適しているかわからない場合はいくつかの品種を試験的に栽培するのも方法です。 エゴマの品種には黒種と白種という違いもあります。(韓国の極早生は茶種です。)一般に黒種よりも白種の方が作りやすいですので、在来種としては白種が多いです。白種は黒種にくらべて0.5mmほど粒が大きく、収量も1割ほど多くとれると言われています。一方、黒種は含油量が白種より2〜3割ほど多いので搾油の目的で作られることが多いです。なおエゴマの種は日本エゴマの会事務局の他に島根・川本エゴマの会(代表 竹下禎彦 Tel/Fax 0855-74-0607)、岐阜・白川エゴマの会(代表 服部圭子 Tel/Fax 0574-76-2725)や岩手・衣川エゴマの会(代表 鈴木育男 Tel/Fax 0197-52-3820)などでも入手できます。
左より田村黒種(中生)韓国茶種(極早生)田村白種(中生)
2.畑の準備
A. 畑の耕耘は定植の2〜3ヶ月前に
エゴマをつくる田畑は前年の秋や早春に深さ15cmまで耕耘しておくのが良いです。畑を耕す前に堆肥や肥料を施して土になじませるようにしてください。とりわけ定植直前に生のコメヌカや油粕を施すのは虫のわく原因ともなりますので、早めに土になじませるようにします。直前に施す場合は発酵(ぼかし)させたものを使います。
B. 初めは無肥料で
木の葉、わら、米ぬか、油粕、鶏糞の堆肥
エゴマは普通の土地では最初無肥料で育てましょう。(土地が肥えていたり、肥料が多いと背丈が1.5m以上伸びて、倒れたり結実が悪くなり収量が減ります)。ただし、やせ地には完熟堆肥を1アール当たり20〜50kg施します。二年目以降は土地にあった肥料を施しましょう。無肥料で作り続けると実がだんだん小さくなってきます。

C. 2年目以降の施肥基準
肥料
分量(1アール当たり)
完熟堆肥 10〜50kg
ミネラル 5〜10kg
コメヌカ 5〜10kg
油かす 4〜6kg
木灰 1〜5kg
クンタン(籾殻の炭) 1〜5kg

コメヌカと油粕は発酵肥料(コメヌカ 3、腐葉土 1、エゴマ油かす 1:魚粉または鶏糞 1)にして施してください。そのまま(未発酵)のものを使う場合は秋または初春に施します。家畜の糞を堆肥にして用いる場合は2〜3年完熟させてから用いてください。その際、チッソ成分が多すぎないように注意します。チッソが多いと徒長したり病気、虫にやられやすくなります。

発酵中のぼかし
D. 実入りには堆肥、木灰、クンタン
エゴマの実入りや種子の大きさはカリ肥料成分に左右されると言われています。カリ分の多い堆肥、木灰、クンタンを施しましょう。木灰やクンタンは7〜8月に追肥として施すとより高い効果が期待できます。
E. 味には堆肥、コメヌカ、ミネラル
エゴマは土壌肥料によって味・品質に差が出ます。良質のエゴマをや作るには堆肥、米ぬか、ミネラルを施すことが大切となります。その際、チッソが多くならないよう堆肥は完熟のものだけを与えます。
木灰
コメヌカ
貝化石
クンタン

3.種まき
A. 5月から7月
エゴマの種まきは5月から7月までが期間です。最適期は早生が北海道や北東北で5月中旬、中生が東日本で6月初旬、晩生が西日本で6月下旬です。播き時期は早すぎないことがポイントです。発芽適温は23度です。
板の代わりに足で条をつくってもかまいません。
種は厚蒔きにしないこと、土も厚くかぶせないこと。
B. うすくまく
1平米あたり5〜10mlを畝間20cmで条まきまたは点まきにうすくまきます。播種機でまけば省力になります。20mlの種があれば直播きで一坪、移植で1アール分の苗ができます。育苗の場合、1平米の苗床で10平米の栽培面積分ができます。
 播いたらつぎに土をかぶせますが、ポイントは厚くしないことです。土を厚くかぶせると発芽しなかったり、遅れたりします。しかし土をかぶせないと干からびたり、鳥に食べられたりしますので、注意が必要です。そして発芽するまでは毎日水を切らさずに与えます。4〜7日ほどで発芽します。 1平米あたり苗床肥料は堆肥900g, ぼかし300g, 貝化石100gを目安とします。

5月〜6月の作業

文・村上守行、イラスト・矢崎木綿子
1. 育苗管理
{A. 間引き・除草}エゴマが発芽して4〜5日後、草丈が2〜4cmになったら1回目の間引き・除草を行います。 2〜3cm間隔で一本になるように苗を間引いてください。そして草丈が6〜8cmになったら第2回目の間引き・除草を行います。第二回目の間引きは4〜6cm間隔に間引き、苗がたがいに触れないよう、日照が十分当たり、風通しがよい状態をつくります。
1回目の間引き
草丈3cm 間隔2cm
2回目の間引き
草丈8cm 間隔5cm

{B. 仕立ての目標}理想の苗は茎が太く、節がつまってずんぐりしています。茎が太ければ倒れにくく、節が多ければ花芽の付き方が多くなり、収量も多くなります。
一方、密集して種をまき、間引きをしないと、苗が混み合ってもやしのようにひょろひょろと30cm以上にも草丈がのびてしまいます。このような徒長した苗を植えると節の間隔が広いため、穂の数も少なく、移植後も徒長して倒れやすくなります。

理想はずんぐり、むっくり
防ぎたいのはひょろひょろ


2.移植
{A. 時期}エゴマの草丈が12〜20cmになったら本畑に移植します。種まき後約30〜40日ごろです。

土を付けるように取ります。
水が漏れない箱に入れ、土が固
まる程度の水をくわえます


{B. 苗の取り出し}苗が枯れないよう掘り取る2時間前にたっぷり水を与えてください。スコップやクワなどで苗を掘り起こし、十分に土が苗に付くように取りだし、箱に移します。苗に水分が不十分の時は苗を取り入れた箱に水をかけます。
{E. 植え方}太い苗を選んで1本植にします。またまっすぐに植えます。
{C. 植え幅}株間30〜70cm、畝間70〜120cmと広めの間隔で植えてください。エゴマは予想以上に大きくなります。とりわけ初めて作る場合は草丈が2m以上になることがよくありますので、間隔を広げましょう。
{D. 土壌条件}株間や畝間は土や肥料、気温、その他の条件によって適正な間隔をきめます。やせ地や早生種ではやや狭めに、肥沃地や晩生種ではやや広めに移植します。

<苗が30cm以上になってしまったら>
エゴマの移植時期は梅雨の時期でもあります。このころエゴマは急に成長します。1日で何センチも伸び、あっという間に苗は50cm以上にも達してしまいます。そうなってしまった時は、苗を寝かせて斜めに植えます。上から15〜20cmだけ出して、下の残りの部分は土の中に埋めるようにします。細い苗は2本植えにしましょう。エゴマは活着の強い植物ですから、土に埋もれた茎からも新しい根を出し、丈夫に育ちます。

茎の太いのは1本植え、
細いのは2本植え。
備えあれば憂いなし


<病虫害が出てしまったら>
化学肥料や完熟していない有機質肥料の多い土地では根切り虫に移植した苗が食いちぎられてしまうことがよく見られます。その時のために苗は多めに用意しましょう。そして切り倒された所は再び移植してあげましょう。また連作は避けるような畑の使い方をしましょう。

6月〜7月の作業

文・村上守行 イラスト・矢崎木綿子
1. 中耕除草
移植して2〜3週間すると雑草が大きくなってきます。雑草が大きくなる前に除草してエゴマの生育を妨げないようにします。そして同時に土盛りをしてやるとエゴマの根ばりがよくなり、生育が旺盛で倒れにくいエゴマ ?左が管理機による中耕除草、右が中耕除草前。 が育ちます。 除草を兼ねた土盛りを「中耕除草」と呼んでいます。クワや管理機で中耕除草をします。盛り土は一度、除草は2度行えばだいたいの雑草は取り除くことができます。管理機でやる場合は畝上げを終えた後、クワやレーキで土をエゴマの根元まで寄せます。
2. 摘芯
エゴマは生育が旺盛な場合は150 cm以上にも草丈が伸びてしまいます。とりわけ初めて作る畑では養分が豊富なためエゴマは伸びすぎてしまいます。これを防ぐためにそしてより多くの実を収穫するために摘芯技術というものがあります。韓国の林さんが伝授された技術をここで紹介します。

{A. 第一回目}

移植後3〜4週間後に、本葉の4葉がでたら、下3葉を残し、4葉目から上を取り除きます。第1葉から第3葉まで脇芽がそれぞれ2つずつ、合計6本の脇芽が出てきます。

{B. 第二回目}

第一回摘芯後2〜4週間後に、脇芽の3葉がでたら、下2葉を残し、3葉目から上を取り除きます。 1本の脇芽の2葉から4本の孫芽が出てきますので、6本の脇芽からは合計24本の孫枝が出てきます。

{C. 時期}

摘心は開花1ヶ月前まで(8月初旬前後)までに終えるようにします。8月中旬以降に摘心をすると花穂が大きくなれず多収穫が望めなくなります。また天候不順でエゴマの生育が良くない時は摘芯をしないで育てます。 < 湿地や洪水に注意 > エゴマは水分の多い土地とりわけ水田の転作地や水の溜まる所では生育が著しく悪くなります。そのような土地にエゴマを植える場合はあらかじめ高畝にしてから植えます。また溝をほり上げ、排水をよくする必要があります。

7月〜8月の作業

エゴマの病気と虫
文・村上守行・松嶋敏夫
1. 始めに
病気や虫に強く作りやすいエゴマにも、よく見かけられる病気や虫がいます。現在エゴマに特定された農薬はありませんので、法律上は農薬をかけれない作物となります。しかし、エゴマは農薬を使わなくてもその病気や虫には十分対応できます。健康のためにエゴマを作る人は農薬を使わずにエゴマを作る技術を身につけましょう。その第一は土づくり・施肥です。完熟の堆肥をほどこして土づくりに励みましょう。そして肥料はチッソ分が多くならないようにします。第二に輪作をすることです。エゴマは連作障害がそれほどありませんが、やはり連作をすると病気や虫が出やすくなります。第三は適切な植え付けや圃場管理にあります。圃場がしけったり通気が悪くなったりすると病原菌が繁殖します。また枯れ葉枯れ枝や雑草が周りに茂っていると虫の生息、越冬場所となります。圃場は水はけをよくし、通気も良くなるように、また周囲の雑草をまめに刈ったり、堆肥にする努力がひつようです。

2. エゴマの病気
今回は簡略的に説明させて頂き、詳しくは後日解説する予定です。
サビ病 葉の裏側にだいだい色の斑点ができ、それが拡がってサビ状になる糸状菌の病気です。通気や乾燥が不十分だったり、肥料分が過多または欠乏している土地に現れやすい病気です。
灰色カビ病 葉に白いうどん粉状になる糸状菌の病気です。通気や乾燥が不十分だったり、チッソ分の多い土地に現れやすい病気です。
粗皮病  粗皮病によって黒くなった穂と落葉した枝 穂や枝の一部が褐色に変質し実入りがなくなってしまう病気です。被害がひどい時には収穫量も半減します。開花期頃から発生し結実期に最盛期を迎えます。この病気にかかると早く落葉してしまいます。病原菌は被害植物上で越冬し翌年の伝染源となりますので注意が必要です。
斑点病 葉が黄色くなって斑点がでてくる糸状菌の病気です。、肥料分が欠乏している土地に現れやすい病気です。
褐斑病 葉が先の方から黒く縮れて、早く落葉してしまう病気です。

3. エゴマにつく虫
メイガ ガの幼虫が葉に穴を開けたり(ベニフキノメイガ、コクロヒメハマキ)、芯を折ったり、そしてエゴマの実(ハスモンヨトウなど)も食べます。一般的には4月頃から10月にかけて数回発生を繰り返し、加害場所や樹皮の割れ目などで幼虫や蛹の状態で越冬します。枯れた茎の中にいるので放置せずに処分します。
ヨトウムシ 収穫期にエゴマに数種類のイモムシ(メイガ、 ヨトウムシ、アオムシ他)がつきます。エゴマに混じると実を食べられ、さらに糞をしてエゴマをよごします。ですから、早めにイモムシを天日に当ててエゴマから追い出してやる必要があります。
シンクイムシ 茎には入って、道管に穴を開け、エゴマの葉をしおらせてしまいます。チッソ分の多い土地に現れやすい虫です。

8月〜9月の作業

エゴマの病気と虫
文・村上守行・松嶋敏夫
● エゴマの生育が遅れています

<左が昨年8月5日、右が今年8月11日の同じ畑のエゴマ状況>
今年は6・7月の長雨でエゴマの生育が2〜3週間遅れています。中にはエゴマの移植が出来ずに苗が伸びすぎてだめになってしまったり、移植したものの水分が多い土地でとろけてしまったり、発育不良になってしまったところもあります。例年に比べてかなりの減収が避けられません。今年は摘芯をせず、除草の回数を増やします。
● エゴマの開花

エゴマの花は8月下旬から9月にかけて開きます。エゴマは短日性植物なので、日が短くなったと感じると花を咲かせます。またエゴマは自家受粉なので、虫の媒介を必要としません。エゴマの一つの枝に5〜6本の花穂をつけます。花穂は10〜15cmの長さでそこに5〜70個の白い花を咲かせます。エゴマの花や姿はシソとよく似ています。違いはシソよりもエゴマの実ほうが大きくなることにあります。シソと同じ学名に属しますので、相互に交配します。シソやオオバとは200mほど離して植えるようにします。エゴマは花穂の下の方から咲き始め順次、上の花が開きます。先端部分は結実しません。
● エゴマの追肥
エゴマの実入りをよくするために木灰(1a 5kg) やミネラルとりわけカルシウム (貝化石 1a 5kg) の追肥は有効です。また茎を堅くして倒れにくくするためにはケイ酸分の多い鉱物質 (たとえばタフライト 1a 5kg) も有効です。もし、育ちすぎで葉の緑が濃い場合はチッソ肥料分が多すぎだったことを示しますので、その場合は生長を抑えるため、クンタンを施します (1a 2kg) 。一方、開花時に葉の色が薄い場合は油粕や米ぬか( 1a 5kg) の追肥がいいです。
● 雑草に注意
今年はエゴマの生育が遅れているため、雑草が茂りやすくなっています。雑草は収穫前にきれいと除きましょう。雑草がエゴマの実と混じるとなかなか選別できなくなります。唐箕選でも水洗いでも雑草はエゴマと選別できません。ですから、雑草を混ぜないように畑から取り除いておくことが重要となります。
● 台風に注意

9月は台風のシーズンです。台風にあってエゴマが倒れると収穫がかなり減収します。台風にあっても倒れにくいエゴマを仕立てるには
1.草丈を120cm以下に抑えます。
2.分けつを多くし、ずんぐりした体型に仕立てます。
3.分けつ枝を太くし折れにくくします。
4.根張りを多くして倒れにくくします。
5.盛り土をして茎を支えます。
6.茎を太くします。
7.開花時に隣のエゴマとの隙間がなくなる程度の間隔と生長を目指しす。そうすれば相互で支え合うようになるため、風で倒れにくくなります。 こうした特徴を備えるためには「仮移植」と「摘芯」が有効な技術となります。

9月〜10月の作業

エゴマの病気と虫
文・村上守行・松嶋敏夫
● 刈り取り
1.時期  
エゴマの刈り取り時期は花が落ちてから約4週間、または茎葉が4分の3程度黄化したころ、あるいは最も熟した穂から実が落ちるころと言われています。品種による収穫適期は以下のようになります。
品種
収穫適期
岩手・二戸黒種(早生)
9月下旬〜10月初旬
福島・田村黒種(中生)
10月初旬〜中旬
岐阜・白川黒種(晩生)
10月下旬〜11月初旬

エゴマの収穫適期は短く5日間ぐらいです。刈り取り時期が早いと不稔(しいな)が多くなります。刈り取り時期が遅れると実がたくさん落ちてしまいます。エゴマの花穂は大きいもので10段前後の実を付けますが下から上へと順番に熟していくため、収穫適期の中央部分が熟した時に最上部は熟しておらず、最下部はすでに落下しています。福島県田村市では「最後の花が残っている時に刈り取れ」という言い伝えが残っています。なお、小鳥や虫の被害が大きい場合は刈り取り時期を早めます。 朝夕又は曇りに実が飛ばないよう静かに刈り取ります
2.方法
エゴマの茎の根元を鎌など静かに刈り倒します。エゴマの茎は太い場合は直径3cm以上になりますので、鎌で刈れない場合に剪定ばさみやノコギリを用います。エゴマはちょっとした振動で実が落ちやすいので刈り取りは慎重に行います。朝夕のしめった時間を選んで刈り取れば、実のはじける割合がすくなります。なお面積が多い場合は草刈り機、バインダー、コンバインなどを用いると効率が上がります。 刈り取ったエゴマを畑で立てかける成島さん
3.乾燥  
刈り取ったエゴマはビニールシートなどの上で軽くたたいて、熟した実や虫を落とします。そして5〜10本を束ねて畑やビニールハウスで立てかけて干します。乾燥中にエゴマが熱を持ったりカビたりしないように十分に注意を払います。 シートをしいたハウスにエゴマをかける村上周平 畑に干す場合は風で倒れないようヒモを張ったり、小鳥に食べられないようカカシを立てたりして下さい。ビニールハウスに干す場合はエゴマがむれて熱を持たないように隙間をあけて置き、小鳥に入られないようにそして雨が入り込まないようにハウスの開閉をこまめに管理します。1週間前後干してエゴマが茶色くなったら、本格的に脱穀します。 実がシートの外に飛び散らないように注意します

● 脱穀・乾燥
1. 種を落とす
乾燥したエゴマはシートの上で棒などで叩いて実を落とします。強く叩くとエゴマが傷つきますので注意が必要です。
2.葉や枝を取り除く
左が大きい右が細かいふるい 次に落とした実をふるいで選別します。実の他に葉、枝、茎、虫、土などが一緒に落ちますのでそれを2種類のふるいを使って選別します。まずは目の大きい(升目 20~40 mm)ふるいで枯れ葉や枝などを取り除きます。次に目の細かい(網目 3-5 mm)ふるいで細かい枝葉や大きな虫を取り除きます。
3.虫を追い出す
実と一緒にたくさんの虫が落ちます ふるいにかけてもエゴマの実の他に小さな虫、土、ゴミなどが残ります。虫は天日に干してすぐに追い出して下さい。いつまでも実と一緒にしていると虫がエゴマの実を食べ、フンを残してしまいます。
4.乾燥させる
虫を追い出した後も十分天日にあてエゴマの実を乾燥させて下さい。少なくても天日で3日間干して下さい。乾燥はカンレーシャや網戸を用いると効果的です。湿ったり、水がたまったりする場所や資材は使わないようにします。生乾きのまま袋に詰めるとカビたり熱を持ったりします。そうするとエゴマが酸化して食用とならなくなります。
5.軽いゴミを風で飛ばす
唐箕選は農業資材店で2〜3万円で購入可能 エゴマが十分乾いたら、唐箕選や扇風機などて軽いほこりやゴミそしてシイナ(未熟な実)を飛ばします。
6.保管する
実入りのあるものだけを袋に取り込み、保管します。そして後日の水洗いに備えます。

● 番外・ カカシを作りましょう
エゴマの実は柔らかくておいしく栄養満点ですから小鳥と虫たちの大好物です。とりわけスズメやカワラヒワなど穀物を集団で食べる小鳥たちには要注意です。小鳥たちは一度エゴマ畑を見つけたら、場合によってはその畑のエゴマの実をほとんど食べ尽くしてしまいます。収穫皆無にならなくても半減になってしまうことが多いです。小鳥対策としては以下のものがあります。
(1)収穫時期を早める
(2)防鳥ネットなどをはる
(3)カカシを立てる
この中でのおすすめはカカシを作ることです。できれば一つの畑に2つ以上立てて、毎日移動してやれば、かなりの効果がきたいできるのではと思います。カカシは材木で十字を作り、それに古着を着せてやり、顔をマジックで書き上げれば出来上がりです。作ってみた方はぜひ結果をお聞かせください。

10月〜11月の作業

文・村上守行、イラスト・矢崎木綿子

● 水洗い・乾燥

1.目的

えごまは刈り取り後すぐにそして十分に乾燥させた後に、最低でも5回水洗いして再び乾燥する必要があります。それはエゴマには砂や土が混じっており、しかもエゴマの表面には細かいほこりが付着しているからです。よく洗わずに食べたり油にしたりするとよごれたえぐみのあるエゴマの味になってしまいます。きれいでおいしいエゴマをいただくためには十分な水洗いが欠かせません。

2.準備するもの

水槽(40リットル程度) 2つ以上(できれば3つ) あわザル(エゴマがもれない目の細かいもの) 網目のすくい 網戸またはカンレイシャ

3.洗い方

●砂や土を洗い落とす
まず、水槽に水を張り適量のエゴマをその中に入れます(40リットルの水の中に2kg程度のエゴマ)。つぎに、よくかき混ぜ土や砂を水そうの底に沈ませます。エゴマは油が多いため浮きますが、土や砂は重いので沈みます。浮いているエゴマをすくいとり、目の細かい「あわザル」などにいれます。そのとき水そうの底に沈んでいるエゴマは変質したえごまですので、すくい取らずに捨てるようにします。
●エゴマをきれいに洗う
アワザルに入ったエゴマを水槽に半分入れて、水の中でエゴマを洗います。えごまをつぶさないように優しくもんで表皮の汚れを洗い落とします。水が黒くにごったら、水を取り換えて、また同じように洗います。これをよごれがでなくなるまで5回から8回繰り返します。
●水を切る
洗い終わったら、すぐに良く水を切ります。脱水機をかけると良く水が切れますので、洗濯ネットか細かい網袋にいれて、脱水機で3分間回します。脱水機にかけなくても、うすく天日に干して水が切れれば問題ありません。すぐに水を切るように心がけてください。いつまでも水の中に入れておくとエゴマの実がふくらんで表皮が破れてしまうので注意してください。

4.乾燥

●風通しのよい状態で干す
良く洗い、よく水を切ったら、エゴマはすぐにカンレイシャや網戸の上にうすく広げ、天日で干します。タタミの上で干す場合 にはカビに注意しましょう。またブルーシートではなるべく干さないようにしましょう。通気性が悪いからです。風通しや乾燥がわるいとエゴマはかびて苦くなってしまいます。
●天日か除湿器による乾燥
乾燥は天日か除湿器の使用をお勧めします。陰干しの時はエゴマをうすくしいて、湿気や露がつかないように気を付けます。室内や縁側で干す場合はなるべく日光に当てる様にします。熱風式の乾燥機を使う場合は40℃以下に設定し、種が熱を持たないよう十分に注意します。
●天日干しなら5日
エゴマは一日だけの乾燥では不十分です。最低でも冬場なら5日間は干したいです。始めの3日は干しっぱなしでかまいませんが、後の2日は夜露に当たらない内に袋に取り込み、次の晴れの日の午前中に再び袋から取り出して干し、午後日が当たらなくなったらまた袋に取り込みます。このようにするとエゴマの水分は6%以下になり、そのまま搾油できるようになります。ビニールハウスでの乾燥は高温に注意が必要です。高温で干しすぎると、種がひび割れ変質します。

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