エゴマからはじまる~千年のものがたり
~絶えることのない健康長寿のふるさとへ~
平成16年2月8日
全国サミット実行委員会・衣川エゴマの会
水清く、山は静かに、人あたたかく、今なお残る歴史の香り衣川
エ ゴマは古くは灯明として平安時代の夜を照らし、現代においてはわたしたちの健康を支えてくれる油として見直されています。そんなエゴマを核に全国の方々が 集い、歴史の里衣川で記憶に残るサミットとなることを心から願っております。
小さな村の大きなサミット(岩手初の全国エゴマサミット)
人口5千人の北国の一村に全国津々浦々から“エゴマ”をキーワードに有機栽培、健康自然食、自給農業、地域振興のスペシャリス トたちが集います。二日間に渡るサミットでは各分野でご活躍の先生方を講師として招き、内容の濃い充実した講演会を行う予定です。
これまで日本各地で、5回にわたる全国サミットがありましたが、ここ岩手では初の開催となります。(1,2回、福島・3回三 重・4回広島・5回岐阜)昨年岐阜サミットでは一日目講演会で500人、宿泊者250人と多くの方々が全国から参加しました。
ただ今、全国サミットに向けて衣川エゴマの会会員と、有志のボランティアが手作りで準備中です。
縄文人も作っていたエゴマ
エゴマは日本最古の油糧作物で、縄文人も作っていました。“エゴマ”とは名の付くものの、ゴマの仲間ではなくシソの仲間です。 姿、形もシソにそっくりで近くに植えておくと交雑するほどです。
平安時代には灯明油として用いられ、平泉の藤原氏の遺跡からも、種子や油を燃やした煤がこびりついた土器(かわらけ)が出土し ています。戦後まもなくまでは岩手県でも普通に栽培されておりましたが、高度成長期とともにその姿は少なくなっていきました。しかし、いま再びその価値が 見直され、特にも全国の中山間地域で、耕作放棄地にエゴマを植えようという活動が広まっております。
油まみれの食生活を見直そう~奥山治美先生のお話
名古屋市立大学薬学部教授の奥山治美先生によると、戦後欧米化した日本人の食生活は、過剰な油の摂取により様々な病気の要因を 作り出しました。とくに植物性のリノール酸の油はヘルシーでコレステロールを下げるというのが一般常識としてありましたが、ここ近年では逆に成人病、アレ ルギーの原因になるという研究結果が通説になっております。
そ んな中、他の油とは全く性質を異とする油として奥山治美先生が着目したのがエゴマ油でした。長年の研究により、エゴマ油はその主成分であるアルファ-リノ レン酸が魚の油(DHA,EPA)に非常に近く、アレルギーを抑え、免疫力のアップ、成人病の抑制、血液サラサラ効果などがあるとわかりました。
衣川エゴマの会会員の中でも、体重が72kgから66kgになった、持病の心臓病の薬(ニトロ)が減った、一回脳梗塞になった
がエゴマを食べ続けていたら、健康診断の度に結果がよくなったなど会員の実体験が聞かれるようになりました。いままで己の健康にとかく無頓着だった百姓
が、自分の健康は自分の畑で作るという新しいチャレンジをはじめたのです。
おらの健康おらえの畑でつくる (油の自給)
米の自給、野菜の自給、卵の自給など、食料自給率のきわめて低い日本でも各地で近年ようやく自給運動が見直されてきました。し かし油の自給となるとなかなか難攻不落の砦でした。この難問を見事に解決したのが、「日本エゴマの会」会長の村上周平さんです。平成8年に韓国でエゴマで 油の自給をしている村を発見したのをきっかけに、韓国からエゴマの搾油機を自費で購入、「わが食う油はわが作る」という理念のもとに自宅のみならず地元の 福島県船引町、日本全国にもエゴマで油の自給を広めました。そして平成13年7月1日、村上さんの講演を衣川村で開いたのをきっかけにして、エゴマが衣川 でも作られるようになりました。平成13年11月17日、村上周平先生在住の福島県船引町のエゴマ収穫祭に参加した有志たちが、帰路のバスの中で「おらた ちもあんなことやってみたいっちゃね」と結成したのが、衣川エゴマの会誕生のいきさつでした。
衣川エゴマの会の活動(エゴマの薫る里へ)
衣川エゴマの会もはじめは有志十数人だったものの、その活動は次第に広まり今や91名になりました。(会員外でも栽培している 方は多数、その数は把握しきれない)
搾油機導入とともに栽培面積は急速に増え、総収量は推定1.2トン、これまでに600kgのエゴマを搾油しています。
去年の収穫祭は60人の参加、今年は83人。第一回栽培講習会には42人、第二回は26人参加。これまでに出されたエゴマ創作
料理は72品目に及びます。エゴマの薫る里として、食・農ともに楽しみながら取り組んでおります。